日本はもう一度戦後からやり直すのさ

というのは、「パトレイバー2」でテリー伊藤に似た登場人物が後藤隊長に語る言葉ですが、バブル崩壊後の1993年に2002年をシミュレーションした映画の中でのセリフ。
一度は景気も持ち直し、さすがにバブル前くらいからのやり直しで済んだのかしらと思っていたら、この度のリーマン・ショック以来の不景気の中、実は数字的には欧米よりも日本の方が景気が悪い、という話になってるんだから困ったものです。

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都会の片隅で暮らす中小企業のサラリーマンから云わせてもらうと、ここ数年の数字上の好景気は一般労働者にはほとんど還元の無い(給料が上がらない)好景気でした。
日本企業の好調はアメリカ人が借金してでも買い物をしてくれたこととか、中国人の一部がリッチになって日本製品を買ってくれていたことで維持されていたわけです。
自分たちが作った製品を自国で買う消費者が足りない。それって「発展途上国」の生き方ですよね。世界第2位のGDPを誇る発展途上国w。商売一流、政治は二流、生活は三流ですか(2番目と3番目は逆でも良いけど)?
80年代に国民のほとんどが「中流意識」を持つと云われたとき、日本は名実共に先進国になっていたと思ったんですが、よく思い出せばあの頃の日本人って「住」を諦めて「衣・食・車」に贅沢をすることで現実から目をそらしていたんだものなあ…。


そんなわけで、NHKドラマスペシャルの「白洲次郎」が目に沁みるわけですが、私はこの本を1冊読んだだけの知識で見ておりましたが、そのくらいのスタンスで見るのが一番面白く見られるみたいです。

プリンシプルのない日本 (新潮文庫)

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