SurfaceRTの故障

Microsoft SurfaceRTについて、私は一貫して「ハードウェアとしての出来は悪くない、ただインターネット常時接続を前提にしたユーザーインターフェースは気に食わない」ということを書いてきました。


ところが、ここに来てハード面での問題が発生しました。


私はSurfaceRTを仕事で行う説明会(のようなもの)で、パワーポイントで作成した資料の再生用として主に使用していました。そういう使い方がもっともSurfaceRTに合っていたと思っています。
パワーポイントの資料再生にあたっては、会場で用意していただいたプロジェクターに専用オプションのVGAアダプターをかませて出力します。

ところがこのときにVGAアダプターとビデオ出力ポートを接続するコネクター部分がとても弱々しいのです。しかもVGAアダプターは中途半端な長さのコードが付いているので、使用中はずっとこの重たい変換器部分の荷重がコネクターにかかっています。

嫌な予感がしないでもなかったのですが、ある日、プレゼン資料を再生しようとすると接続が途切れて再生不能に。最初はプロジェクターとの相性かと思ったのですが、コネクター部分を手で押さえてやると接続します。コンピュータたるものが、なんというアナログなトラブル!
そうして騙し騙し使えた時期もありましたが、ついに本番中に2度とつながらない状態となり(まあ、別に5億円の商談をまとめるような深刻な場面ではありませんでしたが)、もはやこれまで、と帰り道に購入先の大手家電量販店の販売コーナーに行きました。


店頭で「故障のようなので見て欲しい」と伝えると、「Surfaceのサポートは直接窓口に連絡して下さい」と言われてしまい、今度は会社からサポート窓口に連絡。しかもプッシュフォン(あ、久しぶりに使う言葉)のプッシュトーンで接続先を選ぶので、弊社のビジネスフォンからはプッシュトーンが送れません。フリーダイヤルは携帯からもつながるので、改めて携帯から電話してプッシュトーンを送信し、ようやく窓口につながりました。


結論からいうと、「とにかく着払いで現物を送ってください。修理は基本的にできないので、本体交換になると思いますので初期化してください」とのこと。
まあ、ガラスが割れたiPhoneも、クイックガレージに持ち込むと同じ運命になりますが、こういうそこそこの大きなデバイスが、些細な故障で新品に交換されるのは、こちらの懐が痛むわけではないにせよ、もったいないことだと思います。
逆に言うと、これまでは嫌だった「オンラインストレージへの過度な依存」を前提にしたWindowsRTの仕様が、こういう時には「災い転じて福となす」わけで、ああそれにしても釈然としません。