映画「プリンセストヨトミ」

映画「プリンセストヨトミ」を見てきました。
CMがちょっと良かったんですね。

実は独立国である大阪が会計検査院の調査をきっかけに一斉蜂起する、という話はスケールが大きそう。「大都市の孤立」というと小松左京の「物体O」あたりを思い出しますし、そこまで大掛かりな話でなくても、大阪という独自の文化を背景にした異世界ものとなれば「吉里吉里人」や「熊の木本線」という過去の名作SFの香りがしてくるじゃないですか。

だからとりあえず出張の時に文庫になってる原作本を購入してみました。

プリンセス・トヨトミ (文春文庫)

プリンセス・トヨトミ (文春文庫)

ところがですね、読み始めてみると主役である会計検査院の人物像がまるでマンガなのです。鬼の松平は病的なアイスクリーム好きであり、仕事に集中すると手の関節をぽきぽき鳴らすとか、鳥居君は無能に見えるがインクの匂いに反応して腹痛を起こすという特殊能力がある、とか。まるで昔のアメリカ製シットコムのようなカリカチュア化された人物像に付き合いきれずに1章で断念。そのまま新幹線の座席のネットに忘れてきてしまいました。
で、これはもう映画かアニメで見ればいい話、と思って映画館に行ってきました。毎度おなじみ川崎チネチッタです。
130席ほどのシネマ2で上映されていましたが、土曜の午後ということで入りはまずまず。客層は驚くほど年配の女性が多かった。堤真一人気?いや、佐田啓二の面影込みで中井貴一推しですか?
で、見終わってどうだったか、というとレンタルDVDで見るくらいがちょうどいいかなあって感じでした。これはネタバレしてもいいと思いますが、「大阪が停止」の場面がちょっと経費が足りなかったかなあ…。綾瀬はるかが好きな人はミレバイイジャナイカナ。