偽善エコロジー

知り合いから紹介されて、こういう扇情的な(?)タイトルの本を読みました。

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

今、世界で一番正しい言葉である「エコロジー」における嘘を、客観データを独自の視点で読み込み、分析することで、現在官公庁がPRしまくっているリサイクル運動の矛盾、嘘、偽善を明らかにして行くという内容。


エコバック、マイ箸、冷房28度セットなど、日々私たちがよかれと思っ(思わされ)てやっていることが、ほとんど意味がなかったり、逆に環境に良くなかったりすることを筋道立てて説明しています。また、電化製品リサイクルだと言って、廃棄の際に消費者からお金を取っておきながら、実際にはリサイクルなどせずに発展途上国に対して中古販売をして二重に儲けている業者や役所の存在。そしてエコ利権をむさぼる存在など、まじめにエコロジー運動している人がショックで寝込んでしまうような内容です。


一見どこからみても正義であるが、実は数字や論理できちんと説明が出来ず、ただ錦の御旗を振りかざして逆らうものは異端とするのでは、どんな立派な主張もただのオカルトです。


この人が言っていることが全部本当なのかどうかは、自分で資料を当たったり体を使ってきちんと調べないと判断はできません。しかしデータを示した上での論理的に組み立てられた主張だと思います。


もし、今行われている電化製品や、ペットボトルなんかのリサイクルが、本当に有意義であるのならば、それを推進する立場の人は、この本の著者の疑問に対して正面から反論をするべきでしょう、科学的に。