責任の取り方
安倍さん、辞めないみたいですね。
「日本人は伝統的に責任を他人に投げてしまう」というのはオシムさんの「日本人よ!」の中に紹介されている、外国メディアに語った言葉の一節です。
組織に属する日本人は、失敗したときどうするか?
最初に追究された人は他人のせいにします。それで次に「お前が悪いのか?」といわれた人は、「いやそれをやったのは私だけではない。あいつもこいつも同じことをした」と言います。結局最後に「誰が悪いわけではない、みんなが悪いんだ」と誰かがまとめ、全員が謝って終わりにします。そして敗因は曖昧なまま、全員で深刻そうな顔を作って時間が経つ(よその組織が次の失敗をする)のを待つことになります。
今回の自民大敗についても「目指す方向を否定されたわけではなく、たまたま不祥事が重なったのが逆風になっただけだ」という総括で終わりにしようとしている人が結構たくさんいます。また、スキャンダルばかりが報道されて、肝心な政策論議がされなかった意味のない選挙だ、という言い方をする人(田原総一郎を含む)もいます。
政策論議もそりゃ大事だと思いますが、「大所高所に立ってものを見ること」と「ズボラ」を混同したらいけない。
とりあえず公金を着服してその領収書も満足に用意できない人間や、そんな人間をなあなあで重用するようなリーダーに、私は国の舵取りをして欲しくありません。きっとそういう人たちはオシムさん流に言うと、周りに水を運ばせておいて、そのことに対する自覚も感謝もなく、さんざんボールをこねくり回しておいて敵にボールを取られる、似非ファンタジスタに違いないからです。
この本、もう一度リンク貼っておきますね。朝礼の元ネタにもなります。
- 作者: イビチャオシム,Ivica Osim,長束恭行
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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