Palmマシン回顧録総集編その1

さて、前回まで書き連ねてきた「Palmマシン回顧録」ですが、まとめてみるとWorkPadから始まってUX50まで都合14台のPalmを乗り継いでここまできたわけです。99年から今年まで、この5年あまりの間に買ったPalmマシンが14台。1年で約3台か。我ながら異常だと思う。
私は自分でソフトを作ろうとか、ハンダゴテ握って改造しよう、とかは特に考えてはいなくて(できないし。あ、WorkPadにストラップ通す穴開けは「一般常識」としてやりましたが)、あくまで一消費者として、自分の生活やら仕事やらにPDAを導入することで、負担が軽減したり楽しみが増えることを期待してこれらを買ってきた。もしその間に私を納得させてくれる1台に会えていたら、こんなに長い旅にはならなかったと思うけれど、結果としては14台である。いずれも「帯に短したすきに長し」だったのである。
もっともこれをPDAという物の未熟さのせいだけにはできない。
と、いうのも自分にとっての理想のPDAを探すということは、一種の「自分探し」ってやつかもしれないからだ。40過ぎて自分探しもなかろうと思うが、残念ながら今の僕はとても不惑の境地に至っていないし、女房・子供も持ったことのない「老けた男の子」である。こんな、なにかある度に足元をふらつかせるような奴に何を合わせろというのだ、と反撃されたら返す言葉がない。
でもね、僕にも一応の理想像はあったのだ。

  1. スーツの内ポケットに入ること(ケースが必要ならケースごと)
  2. 320×320ドット以上のディスプレイ
  3. できればカラー(色数は256以上なら)
  4. できればGraffitiは1
  5. できれば音楽・動画再生に対応
  6. キーボードは要らない

CLIEでいうとSJ33がもっと薄くなってたら理想でしたね。

とはいえ、MobilePressの05年冬号で、PDAは結局市場を作りきれなかった徒花であるというのが結論であるかのように書かれていることを思うと、PDAというのは結局、「帯に短くたすきに長い」ものだったんだ、ということもできそうだ。
(この項)続く