EXODUS聴きました

MSNのブログの初日に、「アマゾンで発売日にUtadaのExodusを買いました。感想はそのうちに書きます」という日記を書きました。
パソコンで取り込んで、PalmOS機のクリエTJ-37で、出張中に新幹線でゆっくり聴きましたので、ちょっと感想を書いておきます。

EXODUS

EXODUS

今回は全米デビュー用ということで、今までの邦楽版とは違うアプローチだろうとは思っており、過去の日本の大物アーチスト(あえて名前は伏す)のように洋楽になろうなろうとしてよくできた(またはできも悪い)ニセモノになってしまうようなことは、まさか無いだろうな、と期待と不安半分だったわけです。ファンですからね、私は。
で、出てきた音楽を聴いて、「そうか、YMOで来たか」と思いました。
宇多田ヒカルなら、多少ぎこちなくても日本人であるということをどこかで強調してくるだろうと予想していましたが、そのためのフォーマットとして、YMOの「テクノドン」風のサウンドを使ってきましたね。あと、ニンテンドー風のレトロなゲーム音(ちょうど任天堂のCMでやってる"EASY BREEZY"に顕著)。ちょっと日本に興味があるアメリカ人が考える日本的なもの。
もともと宇多田ヒカルは、自分のオリジナリティにこだわりつつも、売り出す際のフォーマットは市場にわかりやすいものを選択する、という計算高さというか、冷静さを持ち合わせているのが特徴でした。1999年の時点で日本市場で認められるために、MISIAベンチマークにして「R&Bの歌姫路線」を採った様にね。自分の顔を整形してまでは市場にあわせないけれど、流行の化粧をするくらいは吝かでない、という意識だと思います。
てなわけで、今回の"EXODUS"について言えば、まあアメリカでの発売後、現地でのセールスがどうなるかは分かりませんが、とりあえず国内の週刊誌等では否定的な記事が多いです。でも、私はとりあえず、「あっちの市場向けとして」いいセンなのでは、と思います。私が年代的にこういうテクノっぽいのが分かりやすいせいもあるし、相変わらずオヤジ転がしなプロデュースですが、もう暫くだまされていきましょう、と思いました、はい。