モダン・ディティクティヴ・ストーリーつながり
※気をつけて書きますが、ネタバレあり※
デアゴスティーニの「刑事コロンボ」は37巻「さらば提督」まで来ました。一度は「コロンボ最後の事件」になるはずだった作品です。
いつも通りに視聴者の目の前で殺人が起きているのに、犯人が双子だったため最後まで犯人が分からない「二つの顔」を例外とすれば、シリーズ唯一、最後まで犯人が分からない作品「さらば提督」。視聴者の目の前で偽装工作を行う人物はいる(殺害の場面は省略されている)が、その人は途中で被害者となり、そこから先は"Who done it"形式に変化する凝った内容(そのわりに決め手が緩いのが玉に瑕ですが)。その骨格は横溝正史の超有名作品と同様、真犯人の意図しない別の人間の行動によって事件が複雑化するという、モダン・ディティクティヴ・ストーリーです。
一方その頃、「容疑者Xの献身(活字に忠実に書くと「容疑者χ[かい]」ですよね)」のDVDが発売になりました。私は映画を見に行きそびれたので、アマゾンに予約をしていたら昨日最寄りのコンビニに届きました。
昨夜のTVはけったくそ悪い「日韓戦」のニュースばかりだったので、烏龍ハイを片手にDVDを見ました。
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ちょっとイメージ違うんじゃ、と思った堤真一の石神は本人の努力によって説得力がありましたし、松雪泰子の薄幸の美人ぶり(昔は白鳥麗子だったのにね)と相まって、とても良くはまっていました。
そしてそして、この作品も犯人が真相を知らないまま他者が偽装工作を行う点で、上の2作と重なります。作品中の人物のセリフのマネをするなら、「倒叙推理と思わせておいてHow done it"」というわけですね。