自殺予告の手紙全文

昼過ぎに会社のパソコンでMSNのニュースを見ていたら、文部科学大臣宛に自殺予告の手紙が届き、緊急事態であるので手紙を公開したというニュースが出ていました。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061107k0000e040057000c.html

記事を全文読みました。小学校高学年または中学1年くらいと思われる発信者の訴えていることの概要は以下の通り。

  1. 親や先生に相談してもいじめがなくならず、耐えられないので11月8日時点で事態が好転しなければ週末に自殺します
  2. いじめを理由に自殺するが、きっと学校はうやむやにしていじめが原因と認めないだろうから、文部科学大臣にこれから行う自殺はいじめによるものだという手紙を送ることにしました
  3. 両親へ。ごめんなさい、耐えられませんでした
  4. 学校及び教育委員会へ。再三いじめを訴えたにも関わらず、何もしてくれませんでしたね。私の自殺はいじめによるものですが、あなた方はどうせ認めないでしょうから私が文部科学省に手紙を出しておきました
  5. 担任へ。何もしてくれませんでしたね。あなたも死んでください
  6. 同級生へ。あなた方にいじめられたせいで私は死にます。責任を取って死んでください。死ななければ私が呪い殺します
  7. 同級生の保護者へ。あなたの子どもは人殺しです。あなたの責任で子どもに死をあたえなさい。

良く書けていると思いました。筆跡を見る限り高校生以上の人間がふざけて書いた物とも思えず、該当する年齢の子どもが、自分の主張が埋もれてしまわないように懸命に考えた結果なのだと思います。
少なくとも手紙が投函された時点で、本人は死ぬ気であり、その周囲の状況は多少の認識の差はあれほぼその通りだったのだろうと思います。
彼は(多分男の子だと思うが)、命と引き換えにメディアを使って何かを起こそうとしています。「劇場型犯罪」ならぬ「劇場型自殺」というか。過去、フィクションの世界では似たような場面があったと思いますが、ついに現実が追いついてきたんですね。インターネットのホームページや掲示板での予告はありましたが、文部科学省と既存のマスメディアを巻き込んだムーブメントとしては本邦初なんじゃないでしょうか?
彼の論理や表現にはいろいろと言いたいこともありますが、ここまで追いつめられた人にそれをいちいち指摘する言葉は思い浮かびません。いじめなんかで死んじゃいけない、今耐えられないならとりあえず逃げろ、と言いたいです。