マンガ本2冊

週末の出張にあわせて、マンガ本を買いました。


久米田康治Гさよなら絶望先生 弟5集」と吾妻ひでおうつうつひでお日記」です。
片や自分が病んでいるのをウリに病んだギャグを展開しているが、まだ境界は越えてない若手。一方はほんとに精神科に通院している大ベテランです。


さよなら絶望先生」は前にも書きましたが、少年マガジンに連載中*1。主な登場人物も固まって、いい意味で得意なパターンの中でギャグ合戦を展開できる舞台が整ってきた感じですが、ちょっと登場人物が多すぎて誰が誰だか分りにくくなっているのが難点か。しかも前作「かってに改蔵」で羽美ちゃんがやっていたオカルト・電波系キャラをクラス1の優等生である千里ちゃんに振ってしまったので、人物配置がうまく整理されてないのが惜しいところです。話の中身は「改蔵」とほぼ同じなんですが。

さよなら絶望先生(5) (講談社コミックス)

さよなら絶望先生(5) (講談社コミックス)


かってに改蔵」では、最初は改蔵がいちばん変でやっかいな奴という設定だったのに、実は大したエピソードも作れないまま、次々と登場する天才塾出身の変態キャラ、途中で美少女役から降りてしまった羽美ちゃん、暴走して自爆する「メガネ君」・地丹に食われてしまい、主役の改蔵狂言回しになっていました。しかし、それはマンガではよくあることで、欠点にはなっていませんでした。
そしてどの辺から考えていたのか分りませんが、あのラスト。登場人物がすべて年をとらないのに、亜留美ちゃんだけが連載の時間軸にしたがって進級していく謎や、「ジルのワンピ」のエピソードを、伏線だったことにしてしまう力技はあっぱれでありました。
それに比べると「絶望先生」は作者がラクしているように見えます。更なる長期連載を狙っているんでしょうか?

かってに改蔵 26 (26) (少年サンデーコミックス)

かってに改蔵 26 (26) (少年サンデーコミックス)


さて、一方の吾妻ひでおワンアンドオンリーなマンガ家になってしまいました。
壊れたままお星様になってしまったマンガ家は過去にもいましたし、そういえば、先日も一人…。
吾妻ひでおは再三壊れたが、ついに壊れたまま、壊れた自分をマンガで書くことで、完治してないけど仕事と収入があるという独自の立場を確立しつつあります。これはすごい。

うつうつひでお日記 (単行本コミックス)

うつうつひでお日記 (単行本コミックス)

私も通院したことはないけど、医者に診せたらかなり進行した「強迫神経症」と言われる自信があるので、参考にしたいと思います(って、そんなんでよく営業マンやってるな、オマエ)。

*1:クロマティ高校」はいつのまにか終わっていて、そっくりだけど題名が違う作品に入れ代わっていますね