聴いておきたいちょっと古い音楽 その4

私は基本的には、ビートルズの影響下にある邦楽、いわゆる「ニューミュージック」ってやつを聴いて育ちました。
同級生のませた連中が、イーグルスだチープ・トリックだ、クイーンだと出ない声でコピーバンドをやっているのを覚めた目で見つつ、世良公則原田真二の出てくるベストテン番組を嬉々として見、太田裕美に青い性を覚醒させられたり、朝日新聞の夕刊に週1で連載される宮川泰の音楽評論を読んでは理論武装する、嫌な少年でありました。
ですから、洋楽については「僕よくわからな〜い」で済ましているんですが、ひとつくらい書いてみましょう。
キャロル・キングの「つづれおり」です。

つづれおり

つづれおり

去年の"ORANGE RANGE"の騒動でも名前が出てましたが、このアルバムの初出は1971年のようです。もう30年以上前に作られたアルバムですが、過去に活躍した、現在40〜50代の日本人アーティストにとってビートルズカーペンターズと同じくらい、使い出がある元ネタの宝庫です。
松任谷由実は、ルーツがバレるのが嫌で、キャロル・キングを聴いていたというのを言わないようにしていた、と語っているようですし、一方小田和正はキーボードがうまくなりたかったらキャロル・キングをコピーしなさい、と80年頃にインタビューに答えていますが、曲作りにおいても相当参考にしていると思います。
最近の若い世代でも、例えば鬼束ちひろは、(若いのに良く勉強している、と)箔をつける為もあるのか、キャロル・キングが好き、とプロフィールなどに書いているようです。

収録曲ごとに見てみますと、
1.空が落ちてくる

    • 邦楽で良い例をぱっと思いつかないが、とりあえずビー・ジーズのステイン・アライヴがよく似ている。

2.去り行く恋人

    • さすがに有名すぎてそっくりなのは思いつかないが、五輪真弓なんかはほとんどこの変形だろう。

3.イッツ・ツー・レイト

4.恋の家路

    • アルバムのラストはこのパターンで、というのたくさんありますね。

5.ビューティフル

    • ちょっとこじつけくさいが、太田裕美「しあわせ未満」。もっと良い例がありそう。

6.幸福な人生

    • はっぴいえんど「空色のクレヨン」。どっちが早いのか?このころ流行ってたのか?

7.君の友達

    • 今井美樹「DRIVEに連れてって」のサビ。
    • 前半部分は筒美恭平が太田裕美のLPの中でよくやっていた。

すいません、後が続きませんでした。でも十分でしょ?